朝の五時から公園に来てたりする。
昨日の雨も上がり、今日は良い天気に……ってか、六時過ぎから霧が出始めたんですけど?
周りが薄ぼんやりして、太陽は見えずです。
個人的には霧と言えば……サイレントヒルですが、何気にゾンビも捨て難いと思う。
 
 
霧の中で少女は不安に思う。
一緒に居た仲間は、どこに行ってしまったのだろう。どこではぐれてしまったのだろう。なぜ、こんな事になってしまったのだろう。
不安に惑いながら、建物の壁沿いに市街地をゆっくりと歩いて行く。
交差点を渡る事は出来ない。
交差点に出れば、手探りでも前に進む事は出来ないだろう。幾らも進まない内に座り混んで動けなくなるはずだ。
なぜ、こんな……と、微かな衣擦れのような音が聞こえたような気がした。
少女はゆっくりと振り返る。
黙ったまま、不安そうに怯えた顔で 、もう一度音がするのを待つ。待ち続ける。
しかし、音はしない。
気のせいだろうか。いや、確かにしたはずだ。
不安に怯えながら、彼女は小さな声で呼び掛ける。
「……ショーン?」
返事は無い。静寂の中、微かな風に濃淡を作る霧の姿だけがある。
気のせいだろうか。
彼女が顔を戻し、前を向いた時、
 
ズチャリ。
 
聞き間違いではなく、はっきりとその音はした。汚穢な、耳を塞ぎたくなるような音。
霧を流すあるかなしかの風が、濃密な腐臭を彼女に伝えてくる。
思わず顔に手をやったのは臭いのためか、悲鳴を漏らさぬためか。
大丈夫。ヤツらは音に反応するはず。このまま声を出さなければ……。
そして、柔らかな風が、霧を流し、彼女は知る。
自分はすでにヤツらに……ゾンビに囲まれいる事に。
 
古いレンガ造りの路地に少女の悲鳴が響き渡った。
 
    
 
 
やっぱ、ゾンビは楽しいな。
人狼が終わったら、次はゾンビ物でも書きたいですね。ってか、いつ終わるんだ?
 
あ、人狼の続きは、もうちょっとお待ち下さい。
 
 
追記:
例の品をお贈りしました。