『Guilty 〜汝は人狼なりや?〜』の後書きです。
後書きって言うより、反省点の方が正解かな?
 
約一年掛けて書いてきた人狼ですが、室内での円卓に座っての会話がメインだったので、非常に辛かったです。
しかも、全員の記憶を弄ってある設定だったので、人の顔色ばっかり伺って会話が進まず、気まずい雰囲気だけが漂っていると言う……書き手も気まずい思いをしました。
後、人数が多過ぎて、誰が誰やら分からないってのもありましたね。
大丈夫です。それで普通です。
私も分からなくて、設定ページを見ながら書いてました。
マンガにしてくれれば理解出来るかもと言われましたが、確かにそうですね。
せめて挿絵でもあれば、イメージの助けにもなったでしょうに。
が、私は絵が描けませんので、諦めて下さい。
では、最後に……記憶を弄られないバージョンを公開してみますかw
 
 
 
 
 誰も嫌そうにしているので、僕がそのドアを開ける役目になった。っていうか、こんな役回りしかないのかよっ!
 一緒にドアの前に立つ耕太が、いい加減ドアを開けろと僕に目配せをしてくる。
 っていうか、男とアイ・コンタクトなんかしたくない。っていうか、むしろ美人としたい。っ痛ぇ。
 おま、いま思いっきり爪先で蹴っただろ!?お前の靴は鉄板入りの安全靴で、蹴られると滅茶苦茶痛いんだぞ!!
「やめ、ほ、骨が折れるだろ」
 小声で僕は抗議する。
「だったら早く開けろ。後ろからのプレッシャーが凄いんだよ」
「いや、僕だってプレッシャーに晒されてるんだし、同じだし」
「うるせぇえっ!さっさと開けろ!!」
 おまけのように僕の足をもう一度蹴って、耕太が後ろに下がった。って、ここで下がる?ここでさがっちゃったら、マジで僕が開けないいけなくなるんですけど?
 救いを求めるように後ろを見たら、香織さんと目が合った。って、何でそんな射殺しそうな目で見ているんですか?
 僕は諦めたようにドアに向き直り、ドアノブに手を掛ける。
 
 
 死体を見たのは、子供の頃に爺さんの死体を見たのと、これで二度目だけど……これは違うなって言うのが僕の感想だった。
 矢島那美の死体は滅茶苦茶で、原型を留めていなかった。それでも、元は人間だと分かる程度にはしっかりしている。ミンチほど細かくはないと言う意味では、まだマシなのかも知れない。
 よくニュースなんかで聞く「全身を強く打って死亡した」死体は、ほんとに滅茶苦茶らしいからな。
 横や後ろでげえげえと吐きまくる声を聞きながら僕は、そんな事を考えていた。
 
 
「それには及びません。榛名さん」
 席を立ち、香織さんは宣言するように言う。
「私達女子は全員」
「いや、榛名さんが用紙を配ってくれるって言うんだから」
「加納遙に投票します」
「それを待って、僕の名前を書けば……ええぇ!?」
 香織さんはもう言いたい事は言ったと言わんばかりに席に着く。
「いや、ちょっと待ってよ。僕なの?同級生の僕を吊るの?怪しげな大学生じゃなくて???」
「うん。だって、アンタ、キモイし」
 女子は香織さんの言葉に同意するように頷いている。ってか、キモイ?僕ってそんな風に思われてたのか?
「それに……」
 にっこりと笑い、最高の笑顔で香織さんは続ける。
「そっちのお兄さんはイケメンだし」
「顔かよっ!?顔で選んだのかよ!??」
 そんな意見が通る訳がない。世間が許しても、この円卓に座る男子は許さないはずだ。と、そのとき僕の肩に手が優しく置かれる。
 振り返ると、そこには耕太がいた。
「お前……」
「逝って来い。遙」
「裏切られたぁぁあああ!!!」
 僕が叫ぶと同時に、左右からメイドさんが腕を抑える。
「女子の皆さんが加納遙様に投票されると言う事は、過半数を超えているので……今日の吊りは加納遙様です」
「いや、冷静に何言ってんだよ。こんなの無効に決まってるだろ」
「さ、こちらに御連れしなさい」
 僕の言葉を無視して榛名さんは背中を向ける。彼の目指す先には閉じられた両扉があり、それは今開かれようとしていた。 
 
 
 
 
ん、ギャグにしかなりませんねw
でも、こっちでも良かったかも知れないですね。
 
さて、次は何を書こうかな?